いやー、Huobiの不穏な噂を聞き始めてからまとまった日数が経ちましたが、先日のYGG乖離祭りを発端にMEXCからもまた良からぬ噂を聞くようになりましたね。利益没収はしんどい、B-bookじゃあねえかようおい!って思いましたが、私が被害に遭ったわけではなく真相不明なのでこの独り言では絶対に触れません。
今日は何を話そうかなああ、色々ありましたがやっぱ。DAIのDSRの話とか、PYUSD周りの進展を話したりしましょうか。Curveのことは力尽きてなかったら書きます。
あ、そういえば昨日のPaxosの紹介で、PYUSDが同社の米ドルステーブルコイン発行の3例目と説明した後にHUSDの存在を思い出して久々に調べました。なんかパクソスもどこかで絡んでいたような、発行かな、何かな?
HuobiブランドのステーブルコインとしてリリースされたHUSDの発行は、イギリス領ヴァージン諸島拠点のStable Universalというスタートアップが行い、初期のカストディパートナーにPaxos(後にHuobi Trustに移行)が選ばれていましただけでした。
毎日ニュースが絶えないこの界隈ですが、昼夜逆転組としてアメリカ時間で生きて朝イチで毎日投稿しています(飽きるまで、ちなみに今日で9日目で10本目)。まだメールアドレスの登録が完了していない方はぜひ登録をよろしくお願いします。
昨日の話の続き
PaxosがPYUSDのコントラクトをdeployしたのが9ヶ月前だったので、他のtxも探すと将来的に発行するトークンを探せるのでは?と軽い気持ちで調べてみてたんですが、これは結論から言うと人力かつ目視では正直無理です笑笑
確かにPaxosでラベリングされているウォレットからETHを送って、受け取ったアドレスでgas代として利用してコントラクトをdeployしてたのでアドレスの関係性はありましたが、なんせえっぐい量のtxがあるんですよね、、、
今回のPYUSDの関連txと関連ウォレットを一応まとめておきます。
Paxos: 0xc5a8…ec10
Paxos Tresuary: 0xe25a…436e
Contract creator: 0x3b21…35db
Paypal USD: 0x6c3e…a0e8
Paxos → Contract creator → Paypal USDをdeploy
テストのためかPaxos TresuaryがPaypal USDを何回かTransferしていた
こんな感じですかね、繰り返しますが膨大なtx群からこれを探し出すのは結構な無謀でした。参考までに執筆時点(8月8日21時)のtx数を貼っておきます。
Paxos追跡の話はここら辺までにしておいて、HuobiからPYUSDに関連するニュースが出てきたのでここで少し紹介しておきます。今までのHuobi関連の噂を考慮するとこれは何だか嫌な予感がしますがどうなんでしょうか、、、
昨日の独り言でも大手CEXへのListingはいかがなものかと触れましたが、まさかの疑惑の渦中にあるHuobiがいちばんに名乗りを上げました。
Huobiの発表はPaypalの発表したPYUSDを初めて取り扱うCEXとして上場し、PYUSD/USDTペアの取引手数料を永続的に無料にするというもの。いつもであれば嬉しいニュースとして捉えられそうですが、タイミングがタイミングで内容なだけあって、ちょっとなにか悪巧みをしようとしてるのでは?と勘繰ってしまうのは私だけでしょうか?
あとPaypalはMichael Egorov㌠からCRV買わないのかな?そんなことしなくても全然発行量伸びそうだし大丈夫か。
昨日の話の続き+
昨日のPYUSDの話をもう少し引っ張っておくと、contractを見たときにBUSDと全く同じだったって話をしたと思うんですよ。それで私もその後色々と考えてたんですが、スタートアップがロビー活動も兼ねてちょっと攻めたやり方と共に議論していくってのはあるあるの手段だったと思うんですが、今回は一味違いますよね。
比較的新しいPaypalという会社であれど、かなり存在感の大きな既存金融事業者であることには変わりないですよね。ステーブルコインの事業って、顧客間での金銭の送受信と償還を可能にする日本で言うところの資金決済法上の「資金移動業」に近い方式だと捉えられると考えてます。
そういう形態のものを限られた人だけで送受信可能な「whitelist」制ではなく、何か問題が起きたら排除する「blacklist」制で大丈夫だったのか(国内の資金移動業の場合は原則whitelistのような運用をしている認識です、受け取りがKYCなしでできるものもありますが、出金や受け取った残高を償還可能な残高として他人に送金する際にはKYC済みアカウントからじゃないと原則できないはず、PayPayとかいい例)。
Paxosおよびその他のステーブルコイン事業者を見てみるに、ブロックチェーン上の取引は全て追えるから入口と出口のon-rampとoff-rampの部分だけKYCをしっかりしてれば犯罪利用等から守ることは可能だと言うCEXの考え方と同じなように捉えられますが、Paypalが同じようにできたのは(もしくは100%大丈夫ではないが規制緩和や当局との交渉のためにチャレンジしている場合も含め)一歩進歩だと思います。
またステーブルコインのロビー活動に強力な仲間が加わったと思うので、今後の業界的には十分な追い風になると捉えています。
DAIのDSRについて
今日はステーブルコインの話を続けてしましょう、DAIといえばMakerDAOが発行する暗号資産の過剰担保型ステーブルコインの王です。いわゆるCDP(Collateralized Debt Position、債務担保ポジション/担保付き債務ポジション)を提供するプロトコルでは他を大きく引き離して最大手ですね。
そんなDAIには価格のstabilizer的役割を持っているDai Savings Rate(DSR)という仕組みがあります。例えばDSRが2%のときにDAIを100DAIをDSR contractにdeposit(lock)すると1年で2DAIが利回りとして手に入ります。
DSRはDAIの保有(発行)インセンティブをユーザーに提示しているだけではなく、DAIの需供バランスの安定化を図るための重要なパラメータになります。例えばDAIの市場価格が1ドルを下回るとDSRは上昇し、DAIの需要が高まりホルダーが増加しCDPの利用が縮小することで供給量が相対的に抑えられます。また逆1ドルを上回った場合は、DSRは低下します。このとき逆の作用が発生するので、需要が抑制され供給が促進されるため、1ドルとの乖離をより小さくしていきます。
そんなDSRについてですが、DSR contractへのDAIの入金を促すために行われたDAOの可決によって一時的に8%に上昇しました。なんでこの高利回りを提供できるのかというと、実際にDSRにlockされているDAIの割合が少ないので、DAIの発行額全体に対する運用益を充てたところでマイナスは出ない仕組みなんですよね。この高DSRはあくまでもキャンペーン的なものなので利用者増加によって減少し、1回下がったら原則上がらないとのことです。
DAI全然使ったことないのでうろ覚えの知識ですが、なんかOASISってプラットフォームありましたよね。いま見に行ったらsummer.fiってのに変わってました。公式曰くリブランディングしたらしいです。前のデザインも好きですがいまのUIの方が個人的に好みですね。そして今回のDSRが利用できるのもAAVE V3をforkしたSparkというところ。下にスクショを載せておきますがオレンジ黒AAVEサンでした。
どっちでもいいんですがなんかこのSparkサン、VPN経由でサイトに接続したりアメリカからの接続だとブロックするそうな。悪いとは言わないですが意識高い系ですね。
ちなみに今回DAOで可決された結果当初の狙い通り、DAIの需要が増したのかとDSRに預け入れられるDAIの量は増加したのかを調べてみましょう。
まずはDAIの発行量から見てみます、この施策はこのチャートを見ると大成功ですよね。発行量は8月6日0時時点の4.44Bから現在は4.97Bなので4.44Bなので11.9%の上昇率を記録しました。まだまだ伸びていきそうですね、このまま5Bを突破すると4月20日以来3ヶ月半ぶりの発行量まで戻ることになります。
SparkのTVLも爆増していますね、8月6日時点で58.04Mでしたが8月9日現在で308.76Mまで上昇し、その上昇率は+431.97%です。大成功と言っても過言ではないでしょう、一方その裏でMakerDAOが本来受け取る予定だったprotocol feeを利回りに充てているわけなんでMakerDAOの予測収益は大きく減少しています。
ここで気になったはこんなに多くのDAIがSparkに流れたということは、DAIの貸し出し量かDAIを調達するためのステーブルコインが減ってるLending protocolがあるだろう。どこかなどこかなぁ、多分AAVEだろうけどパッと見方がわからなかったのでまたの機会に調べてみます。
Daily Michael Egorov㌠
今日もMichael Egorov㌠によるCRVのOTC取引などのオンチェーンアクティビティが確認されました。最後の日本人になるまで粘り強く情報追っていきます。
32. ㌠ → 0x6223…
取引総量: 1,000,000CRV
Frax Financeで1,000,000CRVを担保に預け入れ、400,000FRAXを借り入れ
400,000USDTをAAVE V2へ返済し、5,000,000CRVを引き出し
80,000CRVをFRcrvUSD-f Gauge Deposit(0xd443…)にdeposit
14,339CRVを0xec3D…に送付
1,197.03421855CRVをNull address(0x0000…)からmint
OTC取引やCRVの動きは一時期と比べるとかなり落ち着いていますね。一方でまだ複数のプロトコルに負債を抱えたままなのでそれらへの今後の対応にも注目です。
最後に
ハードウェアウォレットってみなさん持ってますか?私はcrypto 8年生でありながらまともに使ったことがないんですよね。一応Ledger Nano Sかな?を持ってはいるのですが、なんとなくめんどくさそうを理由に使えてないんですよ。
Keystoneの新端末が出たとか、Ledgerの画面付きのやつがいいとか、OneKey Touchがおすすめ(個人的にデザインがいちばん好き)とか皆さんがハードウェアウォレット童貞に薦めるものがあればぜひコメントとかDMで教えてください。
ではではまた明日の朝、独り言でお会いしましょう。メールアドレス登録まだできてない人はぜひぜひともお願いいたします。