いつも独り言ニュースレターを見ていただきありがとうございます。めちゃくちゃありがたいことに1ヶ月を経たずして12,000PVを突破しました。メールアドレス登録者も300人にもうすぐ到達しそうで嬉しいです。
あと昨日のニュースレターの反響が大きくて非常にびっくりしてます。自分の中でもインプットの質が大きく変わったのがアウトプットを始めてからなので、本当に効率良く情報収集を行おうとしている方は積極的にアウトプットしてみてください。
今日は何を話そうかなと思ったんですが、日本であまり議論されていない最新の「規制」の話と先日好評だったRWAやトークン化の深掘りを行いたいと思います。何もなければ明日はBalancerのexploitについて話そうと思います。
また昨日に引き続きかなり個人の意見が強いのでぜひ皆さんと議論をしたい一方で、所属している一切の企業や団体を代表した意見ではないことを伝えておきます。
今日のキニナル話から
そういえばMetamask、Uniswap、マルチシグウォレット運営会社はブローカーに該当するからCEXと同じように本人確認の実施、財務報告の義務が発生するという内容の新たな税制改革案がアメリカで出てました。海外CTの中で話題に上がったのはもう数日前ですが日本でほぼ話題になってなかったのでここで。
セルフカストディは幻想なのか、って話している人がいたぐらいにフレンドリーじゃないところではじわじわと規制の波が押し寄せているなと。
この流れから見るに暗号資産の交換の仲介、カストディ的な業務の2点が具体的な規制対象にあたるのかと思ったのですがなんか一部合ってて違うみたい。スワップ機能を消してもダメって意見があったり、自分はまだ詳細の全体はわかっていません。
いずれにせよ、Uniswapのようなfrontendを提供しているDAOや企業がブローカーとして名指しで指摘されているのでどうなるのかは気になりますね。あとウォレットのマネタイズの一つの光として、アグリゲーターとしての手数料収益ってモデルが確立されようとしていたのに向かい風になる可能性があります。
もう一つウォレット関連で気になっていた話で言うと、国内及び海外のウォレットの乱立は将来的にどうなるのでしょうか?キャリア戦争などと異なり、複数種類のウォレットを同時に使うことも全然あるのでひどいパイの取り合いにはならない一方で、新興ウォレットにシードフレーズを入れる危険性に加え、個人的にウォレットは心理的な移行コストが高いと思うので各自がどうマネタイズしていくのでしょうか。
暗号資産事業者がユーザーを囲い込んだり、金融系の事業者が新規事業として潜在的なユーザー獲得とかの目的だったらめっちゃわかりやすいと思うんですが、そうでもなくブロックチェーン領域への参入にウォレットを利用しているのはどういう目的なのだろうと思いまして。ここら辺にしておいて次の話に行きましょう。
トークン化の相性の話
世界的に「Tokenization」、いわゆるトークン化のトレンドがきている中で、RWAのトークン化として相性がいいものはなんなのか整理して考えてみましょう。
トークン化できるアセット
トークン化して生まれるメリット
相性のいいアセットってなに
まずどんなアセットがトークン化できるのかで言うと、基本的に世の中にあるすべてのものがトークン化可能です。一方でわざわざトークン化してもメリットが少ないものは自然とまだトークン化されていません。
次にトークン化をして生み出されるメリットは、価値の保存、移転、流動性の向上、主にこの3つだと考えています。ブロックチェーン上で共通の規格として扱われることのメリットもよく話されていますが、ゲームアセットの相互運用に関しては全く同意できないのでまたの機会にお話ししたいと思います。
その中でも相性がいいのはすでにオンラインで扱えるものと考えています。日本の事例としてモノや不動産(特定のPJを指しているものではありません)などをトークン化しているものが多いですが、正直トークン化して生み出せている価値はさほど多くないと考えています。なぜならオフチェーン(オフライン)の実世界でコンセンサスを取る必要があるから。
本当に良い活用方法を考えていたんですが、トークン化するのであればオンチェーンのみで完結するものがいいですよね。まだオンライン化すらできていないもののオンチェーン化は飛躍していて、結局オフチェーンで現物の確認が必要。これってわざわざスタートアップをカストディアンに仕立ててやるインパクトってありますか?
あと流動性の向上がメリットと言いましたが、すでにある程度の流動性がある市場でしかこのインセンティブが発生せず、不動産のようなものは結構難しいです。いわゆるマーケティングの謳い文句としても「トークン化」でしかないと。
トークン化を考える上で重要な視点は、よりクリプトネイティブな人たちの資産で現実世界のアセットをどれだけ触りやすくするかの一点。これで現段階はいいと思うんですよね個人的に。いまいまクリプトを触ってない人がわざわざクリプトを持ってオンチェーンアセットを触ることになんの優位性も可能性も魅力も感じないので。
そう言う観点ではやはり債権や株式のようなすでにオンラインで取引できるフレームワークが確立していて、流動性がすでにあるものの方が規格化という意味でもかなりトークン化のバリューを発揮するものだという結論です。
偽物がないものの方が相性がいいのでは
NFT化するメリットとして偽物の流通を撲滅できるだなんだ、単一性が証明できるから云々をよく話されていますが、そもそも偽物があるものの市場の本物証明にNFT及びトークンが向いているのかという議論は日本のコミュニティでしてみたい。
そもそも偽物を判定しているのは人間などのオフチェーンの仕事であって、あくまでオフチェーンでの役割はアセットの管理だけでいいのではないかと。周り周ってクリプトの思想に反するかもしれませんが現実的な話としてどうなのという。
本物を流通させるための手段であれば基本的に製造元販売元がオンチェーン化を行った方がよくて、二次流通の市場をこうやってオンチェーン化しようとするのはどうなのかな、、と私は最近のニュースを見てて思いました。
さいごに
本内容に関してはかなり個人的な意見を含んでいます。ブロックチェーンの仕組みから入って早8年目、好きだからこそちゃんと議論したいなって思うので今回限りでもいいので下から思ったことのコメントをいただけると嬉しいです。
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Curve周りのことを最近追えてなかったので今週のどこかでCurveの話をできればと思います。加えてもしリクエスト等あればお申し付けください!今日も最後まで見ていただきましてありがとうございました。