本日も夜の独り言ニュースレターの時間がやってきました。昨晩と今朝とEIP、ERCの話をしてて思ったのが「EIPのナンバリング、数消化スピードが前よりめっちゃ早くねえか?」ってこと。関連ニュースレターはこちらから↓
いまはまだ4桁なんで百歩譲っていいとしても、5桁になったら歴史の年号よりも難しい暗記ゲーになるのでいつ頃5桁に到達する予定か計算しながら、主要なEIPとERCを一緒に振り返りましょう。
EIPの生成速度を調べる
みなさんが知っているEIPおよびERCでいちばん数が大きいのはなんですか?最近よく耳にするのでいうとProto-Dankshardingの「ERC-4844」とかAccount Abstructionの「EIP-4337」とかでしょうか?まあ早速順番に見ていくとしましょう。
まず世界で初めてのEIPのとなる「EIP-1」はいつ作られたのでしょうか?
EIP-1「EIP Purpose and Guidelines」
作成日: 2015年10月27日
EthereumでBlock Heightが0の初期ブロックが作られたのが2015年7月30日(日本時間では7月31日の0時26分)なので、Ethereumがローンチしてから大体3か月後ぐらいの出来事ですね。内容はEIPが持つ目的とそのガイドラインです。ちなみに今朝見たEIPの説明にもあったように区分けは「Meta」で状態は「Living」です。
次に生成速度の指標となるFinalになったEIPを1000区切りで見ていきながら、その間の重要なEIPを紹介していきます。2桁、3桁番台にはいまも前線で使われる主要なERCになっているものも多く代表例が「ERC-20、721、777」です。
EIP-1013「Hardfork Meta: Constantinople」
作成日: 2018年04月20日
次もMeta EIPsで初期のハードフォーク「Constantinople」に関する概要が記載されています。ここまでの1000におおよそ2年半かかっているのはまだEthereumを利用する人が少なかったり、新規層の流入が少なかったことが挙げられるでしょう。
1000番台にも有名どころのEIPがいくつかあり、代表的なところで言うとSFTの「EIP-1155」やLondonハードフォークの「EIP-1559」などでしょうか。
EIP-2028「Transaction data gas cost reduction」
作成日: 2019年5月3日
次はCore EIPsでCalldataのgas代を下げようというもの。2,000番台まではかなりペースアップしてて到達までにかかったのは1年ちょいでした。
2000番台の有名ところはみんなが知ってそうなの言うと去年夏のNFT LONDONにてOpenSeaが対応を発表したNFTのロイヤリティに関する「ERC-2981」でしょうか。その他は表にあまり出ない結構ニッチなやつが多めな印象でした。
ERC-3156「Flash Loans」
作成日: 2020年11月15日
次はFlash Loanに関するERCですね、ここで少しだけ減速して大体到達までに1年半ぐらいかかりました。でももうほぼ2021年って考えるとここからのスピードアップはかなりの速さになりそうですね。
ここらへんからEIPの生成速度は早くなるんですが、実際にFinalまで進むEIPは以前よりもかなり目減りしています。3,000番台での有名所はERC-721に互換性のあるSFTの新規格案「ERC-3525」や、ShanghaiとMerge時のDifficulty Bombを遅らせる1回目のEIPである「EIP-3554」とかでしょうか。
EIP-4345「Difficulty Bomb Delay to June 2022」
作成日: 2021年10月5日
次は先程触れた「EIP-3554」に続くShanghaiとMerge時のDifficulty Bombを遅らせるための2回目のEIPのである「EIP-4345」です。ここで初めて1000番進むまでの間隔が1年を切りました。
4,000番台は4,000番代後半で件数をかなり稼いでますね、ここらへんからERC-721と1155関連の改善規格が急激に増えています。まさにNFTバブルの時期ですよね。さまざまなユースケースに合わせて提案が行われました。ざっくり紹介しておくと「ERC-4400,4519、4626、4906、4907、4910、4955」あたりではないでしょうか。
ERC-5006「Rental NFT, NFT User Extension」
作成日: 2022年4月12日
これも先程紹介した内容に続きますが、ERC-1155の拡張系ですね。レンタル機能もこの時期流行っていたので少し懐かしさを感じます。先程の1000進むのに1年をちょっと切っていたぐらいだったと思うのですが、今回はほぼ半年レベルまでペースが急速に進んでいますね。
5000番台での有名所で言うと、更に3回目のShanghai、Mergeを遅らせるDifficulty Bombを実行した「EIP-5133」ぐらいですかね。ほんとに5000番台は、4000番台からみても酷いレベルでERC-721と1155関連ばっかりです。
EIP-6049「Deprecate SELFDESTRUCT」
作成日: 2022年11月27日
次はMeta EIPsですね、「SELFDESTRUCT」の利用を非推奨とし警告を出す目的の「EIP-6049」です。前回の時間軸とほぼ同じで半年ほどで1000進んでいます。よく考えるとこれって毎日5~6個のEIPが作られているってことですよね、、普通にすごい。
6000番台の有名どころはというと、、うーんそんなに無いかもしれません。ここからは最後にFinalになったEIPが「EIP-6672」なので、まだFinalになっていないがDraftが作成されているEIPも含めて見ていきます。
EIP-7002「Execution layer triggerable exits」→Draft
作成日: 2023年5月9日
ERC-7444「Time Locks Maturity」→Draft
作成日: 2023年6月5日
最新のEIPが「ERC-7444」で6000から7000までに関しては生成ペースが初めて半年を切りました。ではそれぞれの生成間隔を計算して、それらの間隔でのスピードを継続した場合いつ頃に「EIP-10000」を突破するのか見てみましょう。
EIPの生成間隔を計算する
ここでは1000番区切りでEIPの生成間隔を日数で計算してみましょう。
EIP-1から1000番台まで: 906日
1日あたり「1.118」個のEIPが生成
EIP-1000番台から2000番台まで: 378日
1日あたり「2.685」個のEIPが生成
EIP-2000番台から3000番台まで: 562日
1日あたり「2.007」個のEIPが生成
EIP-3000番台から4000番台まで: 324日
1日あたり「3.669」個のEIPが生成
EIP-4000番台から5000番台まで: 189日
1日あたり「3.497」個のEIPが生成
EIP-5000番台から6000番台まで: 229日
1日あたり「4.554」個のEIPが生成
EIP-6000番台から7000番台まで: 163日
1日あたり「5.846」個のEIPが生成
EIP-7000番台から7444まで: 27日
1日あたり「16.370」個のEIPが生成
EIPの生成スピードから予測する
先程計算した生成スピードでそれぞれこのままだとどのぐらいでEIPのナンバリングが10000を突破し5桁に突入するのか予測してみます。
5000番台から6000番台のスピードで6000番台以降が生成された場合: 2025年4月1日(火)
6000番台から7000番台のスピードで7000番台以降が生成された場合: 2024年10月1日(火)
7000番台から7444のスピードで7444以降が生成された場合: 2023年11月7日(火)
計算してみたところ少なくとも2025年上旬までにはEIPが5桁台に乗りそうですね。油断はできないですがまだまだ時間がありそうなので、それまでに脳の空き容量を拡張しておきます笑笑
さいごに
EIPでも7000番台とかめっちゃ行ってるなああ速い、、って思っていたんですがなんかもう既に5桁になっているチェーンがあったような気がするけどどこだっけ、、
Difinity(ICP)かどっかがかなりの数になってた気がします。誰か知ってる人いたらぜひコメントかリプでおしえてください。
それではまた明日のOhayoと夜のニュースレターでお会いしましょう!