私たち人間が裁量でトレードするんじゃなくて、AIが自動で取引するようになればめっちゃ稼いでくれるんではないか?そんなことを一度は思ったことあると思います。
そんなあなたに朗報です、なんつって。DeFiもAIが運用する時代が来たみたい、最近はAI銘柄増えていますがこういったのもあるよってことで。
今日はエアドロで大人気のLayer Zeroが支援する「Mozaic」について解説していきたいと思います。昨日のニュースレターをまだ見ていない方はぜひそちらも合わせて見ていただけると嬉しいです↓
本題に入る前にLayer Zeroについてチョットおさらいしておきますか。Layer Zeroとはチェーン間の資産のbridge時のメッセージングに特化したomni chain protocolです。trustlessな環境でチェーン同士のやり取りが可能で、いままでよりも安全なbridgeを可能にしました。bridgeの仕組みについては私がEthereum Foundationのdocsを翻訳したやつが公式サイトから見れるのでぜひ見てみてください。
今回紹介する「Mozaic」がどんなところでLayer Zeroに関係あるか、答えからいうとこのprotocolの仕組みを一部活用してMozaicが構築されています。
Mozaicとは
MozaicとはAIとLayer Zeroの技術を活用して「automatic yield farming」という最適化された利回りと流動性供給の仕組み提供しています。元々は少人数のコミュニティから設立されいまのプロジェクトまで成長しました。
GameとDeFiで「GameFi」、SocialとDeFiで「SocialFi」などのように何かとDeFiが掛け合わさった領域を「〇〇Fi」と呼ぶ習慣がありますが、MozaicではAIとDeFiの融合を「AI-FI」と呼んでいます。またAIによる最適化運用の他にも、ゼロ知識証明の技術を活用してMozaic開発チームが不正を働いていないことも証明されます。
まずはAI-FIの解説から始めます。Mozaicで開発されているAIは「Archimedes」と呼ばれ、中を更に分類すると「Conon V1」と「Iron Hand」という2つのコンポーネントに分かれています。人間が資産の管理を行った場合、どうしてもその優柔不断さが機会損失に繋がってしまうことがあります。
そこを解決するために現在の利回り、将来の予測利回り、トークンの価格、手数料、スリッページ、時間、TVL、取引量、pool報酬のシェア、エラー率といった項目を学習データによって判断し収益機会を最大化します。一方でこれらの処理は費用面や効率性からオフチェーンで処理されています。だから運営の介入が無いか示す必要があるということですね。
Hercules / Theseus Vaultとは
Mozaic FinanceはいくつかのVaultで構成されています。「Hercules Vault」と「Theseus Vault」の2つです。それぞれに特徴があり、いまはHerculesの方のみ利用でき、Theseusは近日詳細が出るとのことです。
Hercules VaultとはUSDT、USDC、DAI、FRAXに対応したステーブルコインに特化した自動farmingのVaultです。いまはdeposit可能量に制限があり、利用者の増加に合わせてちょっとずつ開放していく方式かと思われます。
展開チェーン: Arbitrum、BSC、Avalanche、Polygon、Fantom、Base
対象ファーム: Stargate Finance Single-Sided Staking pools
ここで重要になってくるのはチェーンを跨いだ運用のbridgeの裏側にLayer Zeroを使っているという点。Archimedesは21以上のチェーンのfarmingに将来的に対応し、多様の運用方法からベストなAPYを獲得するために動きます。
また冒頭で主要なステーブルのみ対応していると言いましたが、depositするアセットが常にステーブルコインじゃないとダメってことではありません。他のDeFiでもたまに流動性供給のところに使用されている「Zap」という仕組みで、どのトークンからでもチェーンをまたいだMozaicへの入金が可能になってます。この部分の裏側にはWidoとLi-Fiの「xchain zap」の仕組みを活用しています。ここ周りの仕組みもめっちゃ面白いので別日のニュースレターで解説したみがあるので今度やります。
また預け入れた量に対して「mozStable」を将来的に発行するとのこと。AAVEのaTokenみたいなイメージですかね?ここら辺は触ってみないとわからないかもしれないので、gas代が安い時にちょっと触ってみるとしましょう。
一方でTheseusとはArbitrum上のDeFi運用に特化したVaultです。まだ詳細は全然明かされていなくて、「AI powered Dual sided LPs」とだけ書かれています。
展開チェーン: Arbitrum
対応ファーム: GMX Protocol、Gains Network、Gamma Strategies
こっちの方が気になるのでここも詳細が公開されたら解説したいと思います。
ガバナンスや収益構造
Mozaicコミュニティはprotocol開発をサポートするDAOとして、プロダクト全体を統制する存在です。ここについては一般的なDeFiのDAOとほぼ同じ構造ですね。
またMozaicはシンプルな収益構造を構築しており、基本的に発生したパフォーマンス(運用利益)や関連する取引に対して手数料を徴収する方式を採用しています。運用手数料は現在15%で、MOZの取引に対しては現在2.5%の手数料を徴収しています。
またMOZの取引手数料の内1%はMOZ-ETHの流動性供給へ、1.5%はDAOのtreasuryへ配分されています。ここの配分とかはxMOZホルダーが決められるよう。
これは少し推測になるんですが、xMOZはおそらくveとかlockトークン的ななにかだと思います。少し前までは特殊なガバナンスでしたが、いまでは当たり前な手法になってきましたね。ただ単にveにするだけでは面白くないので、自身のprotocolの成長をよりブーストさせられる仕組みに期待です。
さいごに
最近はDeFiの運用が多様化してきていて例えば「LPDFi」とかなんかどんどん難しくなってきてますよね。そこでAIを活用って分かりやすくていいですよね、でも実際に自分で運用するのとどっちがいいのか比べてみたいところではあります。
LPDFiについても旬のうちに解説出したいんですよね、、あとLiFiとかwidoについても。なんかめちゃくちゃ書きたい内容あるので来週はDeFi weekとかにして一週間はDeFiプロジェクトばっかり書いても面白いかも。
こんな感じで毎朝と夜に私の興味関心のあるプロダクトや出来事をニュースレター配信しているので、ぜひメールアドレスの登録をお願いします!