こんばんは、みなさんほんとすいません、このニュースレター「ステーブルコイン」と「RWA」の話しかしていないので最近メール配信解除率が高くなっています泣
日頃のインプットを独り言で配信がコンセプトなのでそこの路線変更はしませんが少し悲しいなああってふと。そして今日もRWAの話ですよ~
今日話す内容は「RWA」についてイマ知っておくべきことを、BNB chainの公式KOLで情報発信をされているandrew.moh氏に協力いただき翻訳解説します。いままで取り扱ってきた内容を本文中でも紹介するので、深掘りしたいところがもしあれば都度情報を見ていただけると良いかと思います!
Special thanks to @0xAndrewMoh and source
最近RWAがこの界隈で注目を浴びていることは、これを読んでるみなさんも知っているかと思います。裏付けとして自分がめっちゃ話しているように笑笑
そんなRWAについて知っておいたほうが良いことは山ほどありまして、今日は基礎的な部分からいままでに話した内容を振り返りながらゆったりと。
RWAってなに?
RWAのエコシステム
RWAの最新動向
RWAで期待値の高いプロジェクト
RWAへの個人的意見
それでは早速順番に見ていきましょう。
RWAってなに?
まず冒頭やタイトルでも触れているRWAってなんなのでしょうか?コアに指すものがポジションによってズレている可能性がありますが、自分の大枠はこんな理解です。
RWA(Real World Assets)とは、ブロックチェーン上の無形資産とは対象にある現実世界(Real World)での物理的な資産(Assets)のことを指します。広く有価証券的な株式や債権などから、所有権的なモノや不動産など、価値が本質的に物体に紐づいているものを総称している認識です。
ここでも詳しく触れています↓
実際にブロックチェーンがどの部分の役割を担っているかというと、主にトレーサビリティや価値の移転の部分ですね。ブロックチェーンのトークンをベースにやり取りすることで実際のモノの移転を伴わずに、所有者の移転の追跡をしやすくなったのに加え、その元となる移転自体も行いやすくなりました。
ここでandrew.moh氏の考えるRWAのトークン化のメリットを↓
透明性(Transparency): 資産価値をオンチェーンに反映
効率性(Efficiency): ウォレットベースの分配など効率化
流動性(Liquidity): 資産の流動性を向上
自己管理(Self-custody): 資産の管理を自分のコントロール下で
担保利用(Collateralisation): DeFiで担保利用できるように
そしてこれらの利点を享受するためにブロックチェーン上でどのようにRWAを扱えば良いのでしょうか?実際に「じゃあこの家をトークン化します!」ってできるわけではなくて、トークン化のためのストラクチャーを考える必要があります。
そのトークンが所有権を表すものなのか、利用券的なものなのか。例えば利益の分配を行う形式であれば、それをオンチェーンですべて処理するのか。など設計や法律などオンチェーン、オフチェーン問わず扱うモノによっては結構大変です。
RWAのエコシステム
この業界でのRWAを取り巻くエコシステムは多様で、多くのプロジェクトが参入してくるにつれて継続的に拡大しています。その中でも特定のプロジェクトはロビー活動的に規制を始めとする技術や運用インフラにおける重要な役割を果たしています。
例えばRWAを活用している事例だと↓
これらのエコシステムは役割で大きく分けて「RWA rails」と「asset providers」と呼ばれる二者によって構成され、トークン化される資産クラスは不動産から債権、株式にまで多岐に渡って拡大しています。
トレンドとして国内ではプレミア品や価値の高級品などの偽物が多いモノと不動産といった流動性の低かった金融商品のトークン化が多く、海外では債権や米国債といったDeFiを上回る利回りを生み出せる比較的身近な金融商品のトークン化が多いです。
国内事例ではProgmatが先行しており、海外ではMaple、Goldfintch、Ondoなどを聞いたことがある人が多そうです。
RWAの最新動向
エコシステムが成長してきているとは言えど、Crypto業界の中でどれほどの規模になっているのでしょうか?DeFillamaでカテゴリー毎のTVLを見ることができます。
上位はthe DeFiって感じのカテゴリーですね、Liquid Staking、Lending、Dex、RWAはいつも話してるCDPなどには勝てず8位に位置しています。こう見て一つ気づいた事はプロジェクト数が上位15カテゴリーの中ではいちばん少ないのに$2b(20億ドル)もTVLがあるってところ。これだとかなりの成長可能性が見込めますよね。
またBCG(Boston Consulting Group)によると、2030年末までに$160b(1,600億ドル)規模まで成長するとのこと。そしてBig4のコンサルティング会社はRWAに対して、大きな産業の一つになると強調しているのも事実。
この流れは実際に今年に入ってからの動きを表しており、TradFiを中心に国内外を問わず参入が加速しトークン化された米国債の流通量は$630M(6億3,000万ドル)を突破し、今年の年始からでも6倍の成長を記録しています。
RWAで期待値の高いプロジェクト
この成長産業の中で潜在的な成長の可能性を秘めているプロダクトや、堅実にポジションを確立しているプロジェクトは既に出てきています。
Ondo Finance
かつてはLaaS(Liquidity As a Service)を提供していたOndo Financeですが景気後退の煽りを受けて、最近は米国債関連のプロダクトを中心にRWA領域に参入してきました。いまやCryptoやDeFiとTradFiをつなぐ大きな役割を担っています。
従来であればDeFiの方が魅力的だった利回りが金利高とベアマーケットの流れによって米国債やその他の資産の利回りの方がリスクと比較して魅力的になりました。実際にステーブルコインを発行するTether、Makerは米国債を大量に保有しています。
Pantera Capital、Coinbase Ventures、Tiger Global Management、Wintermute、GoldenTreeなどから2,400万ドルの資金調達も完了し、噂に寄るとBlackRockのような大手金融機関とも繋がりがあるようで今後の動きには期待です。
Centrifuge
Centrifugeでは企業の信用力ではなく、保有資産や付随するキャッシュフローから将来生まれる資産の価値を裏付けとし証券化を行う「Structured credit」のトークン化を行っているプロジェクトです。商品を選べば米国債への投資よりもリスクを高くし、より大きな利回りを生むことができるのが魅力です。
しかもただトークン化しただけではなく、Crypto建て(DAI)で購入できCryptoエコシステムからのアクセスを容易にしているのも特徴。そして提供するpoolも住宅ローン、請求書、小口融資、消費者金融などさまざまで多くの選択肢を提示しているのでTVLはRWA関連でも多い$236M(2億3,600万ドル)を突破しています。
Goldfinch
Goldfintchではリアルでのビジネス、特に新興市場のビジネスへの融資に特化し融資を行うプロジェクトです。仕組み的にはCrypto版ソーシャルレンディングって感じかなって自分は思ってますね。
独自トークンの発行、10%台後半の魅力的な利回りを提供しユーザー数を堅実に伸ばしている中、a16zが主導するラウンドで2,500万ドルを資金調達したいま注目されているプロジェクトです。Ondo Financeと同様にBlackRockなどの大手金融機関との連携についてさまざまな憶測が飛び交っている点も注目されている証です。
Maple
Maple Financeでは機関投資家向けの借り入れと債権融資を高い利回りで個人投資家とマッチングさせる分散型ソリューションを提供しています。もとからRWA的なサービス内容ではありましたが、よりRWAみが強い米国債のトークン化への参入も最近行ったことで個人的に気になってました。
そういえばいままではEthereumだけでしたがSolana上でもサービスを展開し始め、現在は上記の米国債の金利付き商品を0.5%のみの手数料で提供しています。またAPACおよびLATAM地域でのサービス提供開始を目標に、Tioga CapitalとBlocktower Capitalが主導するラウンドで500万ドルの資金調達を完了しました。RWA系でも前からあるプロジェクトで認知度も結構高いので今後にはかなり期待です。
Creditcoin
CreditcoinではRWAの管理、取引のマッチング、信用取引をなどDeFiとTradFiの橋渡しとなるサービルを提供しています。世界で17億人を超える銀行口座を持たない(もしくは何らかの理由で持てない)unbank層への金融システムへのアクセスを支援することを目標としています。要するに「金融包摂」をブロックチェーンでってこと。
Creditcoinでは独自チェーンの提供も行っており、最近のアップデートで発表された「Creditcoin 2.0+ Mainnet」でPoWからNominated Proof of Stakeに移行したことにより更に注目されています。
その他のプロジェクト
いくつか補足的に注目のプロジェクトを紹介しておくと、「MakerDAO」の今後の動きとか、「Clearpool」「Energy Web」「Blocksquare」、USDRの「Tangible」あたりですかね、ぜひ興味のある方は調べてみてください。
RWAへの個人的意見
世界の不動産市場が$330T、債権が$300T、現金が$120T、株式が$115Tなどこのような市場を見た後に、DeFiのTVLの10倍以上あるBitcoinの時価総額を見ると$0.5Tほど。そして単位を揃えるとRWAはまだ$0.002T。こう見るとまだまだ伸びしろがある市場に見えますよね。
JP MorganやGoldman Sachsのポジティブな目線を見ても十分に可能性があり、流動性の向上、投資機会、取引の透明性、安全性、資金調達の合理性、市場の効率化において多くな優位性があります。一方で資産のトークン化には法律がついてくるので、より法整備が進み包括的な提供が可能な枠組みになればDeFi市場を上回る規模にブロックチェーン上で成長すると感じています。
さいごに
いかがでしたでしょうか、少しはRWAの知識アップに貢献できてたら嬉しいです。絶対次のトレンドの一つになりますし、日本でも「RWAが来るぞ」って言われ始めて、海外でも年末にかけてもいっぱいRWA関連のプロジェクトが出てくると思うので、みなさんも気になったのがあればぜひ深掘りしていただけると。
その中でキニナルけど仕組みが難しくてわかんないみたいなのがあればぜひ私のX!に送っていただけますとニュースレターで書きます。ではではまた明日のOhayoと夜のニュースレターでお会いしましょう!