今日は9月7日、みなさんおはようございます。なんか週末に台風が直撃するみたいでして、昨日雨も憂鬱じゃないとか行った手前ではありますがスーパーに行くのでさえめんどくさいなあってなってる今日このごろ。
中央集権的なCeFiと比較したDeFiの使い勝手の悪さは、仕組みが故のどうしようも無い点として諦められがちですがその中でもユーザー体験をよくするためのいくつかの努力策は存在しています。例えばWeb3AuthやMagicとかはまさにで、かなりユーザーがウォレットを触るときの障壁を下げれていますよね。
そこで今回は開発者向けにDeFiのユーザー体験を向上するプロダクトを開発している「Wido」を紹介したいと思います。日本でDeFi領域に従事している人は少ないので直接参考になるかはちょっとわかりませんが、こういったWeb3系の開発者向けプロダクトもニッチだけどあるんだよってことを知っていただけると嬉しいのでぜひ最後まで見ていただけると嬉しいです!
ちなみに昨日のOhayoをまだ読んでいない方ははこちらから↓
まずWidoとはなにか、WidoではEVM系チェーンのウォレットやDeFiに対してUXを向上させるツールを開発しています。しかもdocsのトップ部分には「なんか作ってほしいもんがあったら教えてね」って書いてるのがスキポイント笑笑
ウォレットやDeFiのUXって言ってもあんまりピンとこないと思うので、彼らが開発しているプロダクトの「Wido Router」の仕組みを見てみましょう。
Wido Routerとは従来であればpoolが作成されているトークン同士でしか取引ができなかったところを、DEXのUIで「non-liquid tokens」も取引できるようにしたプロダクトです。non-liquid tokensってどんなものを指すのでしょうか?
主に流動性のないトークンとして挙げられるのは、なんらかのトークンを流動性供給した時に受け取るLPトークンなど。市場価格はあるものの流動性poolがあることは珍しいですよね。それらの流動性のないトークンへのスワップが可能を可能にしました。例えばUSDCをyvCurve-stETHにするにはどうしたらいいのか。
USDCをETHにswap
ETHをLidoにdeposit
stETHをCurveのETH/stETH poolに流動性提供してsteCRVを受け取る
strCRVをYearnにdepositしてyvCurve-stETHを受け取る
正直このフローを自分でやるのはめっちゃくちゃにめんどくさいですよね、これを1つのtxでやってくれるのがWido Routerです。従来USDCとyvCurve-stETHで流動性があるはずがないのですが、上記のようなフローを考慮した価格が表示され裏側でこの流れの取引が実行され結果受け取るのはyvCurve-stETHにできるようにしました。
ユーザーから見たら単にDEXでスワップしているように見えるので、煩雑なフローを踏むこともなくyvCurve-stETHを手に入れられました。こういったLPトークンなどに1txで変換する仕組みのことを一般的に「Zap」と呼びます。
ここまで機能の中身を見てきましたが、ここからはWido Routerをどう活用していくのかっていうユースケースをいくつか紹介します。
DeFiへのインテグレート
ウォレットへのインテグレート
まずコアとなるのはDeFiへのインテグレート、Yearn、Pickle、Harvestを始めとするToken War系などのプロダクトは共通して、ユーザーの関心を継続して集めないといけないと共に資金の獲得も重要なのでスワップをできる限りシームレスに行う必要があり、そこでの難しさが故のユーザーの離脱を最大限まで軽減すべきです。
Zap自体はスワップってよりも取引の代行に近いものなので、初心者じゃなくともめんどくさいこの流れを1txで完結させられる点は普通に便利になります。
次にウォレットへのインテグレート、ユーザーがウォレットを選択する時に重要な指標として一つ目にセキュリティが挙げられるのはもちろんのこと、見える部分でいうと機能面で明確な差が生まれますよね。例えば昨日のOhayoでも触れたように天下のセルフカストディウォレット、Metamaskがシェア上位を獲得できている理由は継続的な機能の追加だと考えることもできます。
マルチチェーンのスワップ時のアグリゲートはもちろん、LSTやLPトークン、Vaultトークンなどにアクセスしやすい点はウォレットとして評価が高いでしょう。
最後に執筆時点(2023年9月7日)で対応しているチェーンを紹介します。
Ethereum、Starknet、Aurora、Polygon PoS、BNB Smart Chain、Avalanche、Arbitrum One、Optimism、Fantom
将来的にzkSyncにも対応予定みたいです。ちなみに昨晩紹介した「Mozaic」の対応チェーンはWido Routerの対応チェーンに依存してそうなので、Widoのアップデートには期待ですね。
こういった開発者向けのプロダクトが増えてくれる点は非常に嬉しいです。個人的に推しな開発者向けプロダクトをいくつか最後に紹介しておきます。
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