今日は9月13日、先日紹介したもりもりトークノミクスの閲覧数が意外と伸びたので新しくローンチしたprotocolのトークノミクス周りやっておきますか。最近うちで取り扱いがちなステーブルコインの話題でもあります。昨日のOhayoをまだ見ていない方はこちらから↓
なんかまじで新しいトークノミクスのトレンドができ、衰退して衰退した同士が組み合わさってすごそうに見えるトークノミクスができての繰り返しをまじでずっとやってる気がしますね。結局早期参入者しか特をしない「Ponzinomics」を言わんばかりのものばっかで正直DeFi好きとしてもなんとも言えませんが。なんだかんだ革新的と自分たちで言ってるprotocolは総じて延命nomicsでしか無いのでお見知りおきを。
今日紹介するのはLSTとCDP、veも活用している新興DeFiの「Davos Protocol」について解説したいと思います。加えてLending protoclの存在意義についても解説をしました。もうそろそろDeFi苦手だったうちの読者たちもこんだけ見てたらちょっとは詳しくなりそうですね笑笑
まず始めに担保資産を差し出したLending protocol全般がなぜ必要なのかという質問を頂いたことがあるので最初に軽く話しておきます。
一般的に特定の資産への投資を行っていた場合、その資産を購入するために使った資金はその資産に拘束されているとも捉えられます。例を挙げると1,000ドルしか持ってない状態で、1,000ドルでETHを購入したら500ドル分のMATICを買うことはできませんよね。でもここでLendingの登場です、1,000ドル分のETHを担保に500DAIを借りて500ドル分のMATICを買えたらどうでしょう。
1,000ドル分のETHのアップサイドも見込みながら、拘束された資金の有効活用ができますよね。仮に1,000ドル分のETHが急上昇して2,000ドルになっても借りた500DAIとそのDAIを借りた期間にかかった利息だけの返済で大丈夫ですし
じゃあその中でもUSDCやUSDTではなく、そのprotocolの独自ステーブルコインのCDPを借りるのか。それは非中央集権的、「Decentralize」な環境でthird-partyの介入なく発行されたステーブルコインの方が担保資産の状況の透明性がオンチェーンで誰でも確認できる上に耐検閲性が高いから。USDTやUSDCなどのFiat建てステーブルコインへの依存度の高さや耐検閲性についてはこちらの記事を↓
でも正直なところあんまり気にしている人がいないのが現状です。だっていまの段階ではUSDTやUSDCの方が使いやすいし十分にpegしているから。前談はこのぐらいにして本題のDavos Protocolについて紹介します。
Davos Protocolとはインフレ耐性のあるステーブルコイン「DUSD」を作ることを目標とした新たなCDP protocolです。ちなみにMakerDAOのforkしたプロジェクトで、LSTを担保にできるLSTFiの一種です。
DUSDはマルチチェーンに対応しており、DAIのsDAI的なステーキングすることで利回りが受け取れる「Redistribution Rate」という仕組みもあります。ちなみにAPRで6.22%なので、sDAIと昨日のUSDMが5%なことを考えると高めの利率設定ですね。
でもなんでこんなに高利回りかというと冒頭で触れたインフレ耐性ってところにも起因してて、この利回りはCPIの年間変化率もしくは中央銀行の基準金利の高い方に設定されています。最近CPIに連動したFraxのトークンも注目されていたので、ここらへんの設計を入れるトークンは今後増えそうな気がします。
ステーブルコイン発行の部分は一般的な他のLSTFiのCDP系とおんなじで、LSTを担保に預け入れてDUSDを発行する仕組みです。Borrow APRは一律で4%、Collateral APRは2.49~4.41%でほとんどが3%台を推移しています。LTVは66%なので担保率は150%、他のLSDを活用したCDP系と比較して割りと高めの担保比率を要します。
しかも担保に使えるトークンも結構幅が広くて、あとチェーンの対応も多めです。
対応担保資産: wstETH、rETH、sfrxETH、ankrBNB、stMATIC
対応チェーン: Ethereum、Polygon PoS、Arbitrum One、Optimism、Polygon zkEVM、BNB Smart Chain(BSC)
次にDavosのエコシステムへの参加方法をいくつか。ちなみにDavosのガバナンストークンはDGTろいうやつです。
Stablecoin Yield Seekers
DUSDのStaking、Lending、LP farming、DUSDを市場から買う
LST Yield Booster
LSTを担保にDUSDを借りてDUSDを運用する
DeFi Protocols
veDGTをつかって報酬をboost、bribeを受け取る
DGT Yield Seekers
Vote incentiveとbribeを受け取る
DGTを委任してbribeを受け取る
third-partyのDeFiにDGTを預ける
そういえばveDGTはまだ実装されていないよう、ざっくりとこんな感じですね。めちゃくちゃ高利回りでTVLも一時1M近くまで言ってた割には実際のborrowerが100人ほどしかオンチェーンでは確認できず、かなりの過疎感も感じます。
米国債や金利絡みのCDPは今後も激増すると思うのでどこが生き残るのかは引き続き注目したいですね。今回見ててわかったと思うのが基本的に新興DeFiといいつつもどこかの焼き回しなのでどんどん見る量を増やしてキャッチアップにかかるコストを減らしてもらえたらなと思います。
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